こんにちは、元警察官のyotaroです。
今回は、警察官はグロ耐性が無いとやっていけないのか? グロ耐性を身に着ける研修などはあるのか?
といった疑問ついてお答えします。
結論:グロ耐性は間違いなくあった方がいい
結論ですが、警察官はグロ耐性があるに越したことはありません。
私自身、警察官人生の中で何回も凄惨なご遺体と接してきました。
倒れたりすることはありませんでしたが、最初の頃は気分が悪くなったこともあります。
グロ耐性が求められる現場・シチュエーション
検視
検視はグロ耐性が求められる最たるものでしょう。
検視は、死体に犯罪の証拠があるかどうか、確認する捜査です。
ご遺体の中には原形をあまり留めていないものもあり、
・焼死体
・水死体
・腐乱死体
等は、それなりにグロ耐性が無いと辛いでしょう。
見た目だけでなく、臭いも一度嗅いだら忘れられないようなインパクトがあります。
さらに、警察官は見るだけ、臭いを嗅ぐだけならまだしも、 ご遺体の身体をくまなく捜査して触る必要もあります。
解剖
上記の検視を行っても死因がわからない場合は、病院にご遺体を運んで解剖をします。
ご遺体を文字通り開いて、体内も確認して死因を特定するわけです。
解剖の執刀等は解剖医の先生がやりますが、 警察官も解剖に立ち合い、補助を行います。
がっつりご遺体に触りますし、臓器を持たされることもあります。
解剖は、長時間作業場に立ちっぱなしなのもあって、 本当に疲れます。
しかも、この解剖は地域課の若手警察官が数合わせのために休日に呼び出されることが多いのです。
yotaroも何度か解剖に呼ばれたことがありますが、非番の夜にいきなり電話がかかってきて「明日解剖になったからよろしく!」 みたいな感じで休日が消えるのです(笑)
交通事故の現場
交通事故現場においても凄惨な現場はあります。
中には、一見して即死のような悲惨な交通事故現場に行くこともあります。
検視・解剖ほどではないでしょうが、ガラス片による怪我等で血を見ることもあるでしょう。
殺人の現場
めったにありませんが、 殺人の現場も形態によってはそれなりにグロ耐性が求められます。
現職中、アパートの一室で人が刺殺された現場に行ったことがありました。
現場で目にしたのは、天井まで飛散した血、顔が分からないくらい血塗れの死体、絶望感しかない状況ですね。
こうした現場であっても、 警察官としての仕事を淡々とこなす必要があります。
全く動揺しないというのは難しいでしょうが、最低限やることはやらないといけません。
警察にはグロ耐性を身に着ける研修はあるのか?
正直なところ、グロ耐性を身に着けるような研修はほぼありません。
警察学校の授業では死体の写真を見る機会があるのみ
警察学校では、凄惨な死体の写真を見る機会がありました。
とはいえ、授業の1コマ程度、スライドで見せられた程度だったと思います。
それくらいでも、何人かの同期生が気分が悪くなって倒れていました。
グロ耐性を付けるには現場で経験を積んで慣れること
グロ耐性を身に着ける一番の方法は、現場で経験を積むことにつきます。
私自身、グロ耐性には全く自身はありませんでしたが、仕事だと思ってやっていると意外と何とかなるものです。
ご遺体にビビッて触れないようだと刑事課の上司に怒られるため、そっちの方がよっぽどおっかないというのもあったかもしれません。
やってみれば何とかなりますし、 警察官の多くが経験していること、仕事としてやっているだけのことだ、と思えばきっと乗り越えられますよ。