数々の警察系のドラマや漫画で定番の課である「刑事課」
皆様が刑事課の仕事と聞いて思い浮かべる仕事にはどんなものがありますか?
泥棒を捕まえること、暴力団の捜査、殺人事件の捜査等・・・色々ありそうですね。
刑事課と一言で言っても、取り扱う事件は多種多様で、課の中で役割ごとに細分化されています。
今回の記事では、
刑事課はどんな仕事をしているのか?
刑事課にはどんな種類があるのか?
そのような疑問について、実際の警視庁の組織規則を元に答えていきます。
警察や刑事の仕事に興味がある方の参考になれば幸いです。
刑事課の種類と仕事内容 全ての課に共通するのは刑法犯に関する犯罪捜査を取り扱うこと
警視庁は日本一の大組織であることから、刑事課も各業務ごとに細分化されています。
正確な言い方をすれば、「課」の上位組織として、「部」という組織単位が置かれ、「刑事部」という部が置かれます。
そして、「刑事部」の中に、「刑事総務課」「捜査第一課」等の「課」が置かれます。
全ての課に共通することが、刑法犯に関する犯罪の捜査を取り扱う部署であるということです。
刑事総務課 いわゆる庶務担当課 犯罪の統計や分析を行う
刑事総務課はいわゆる刑事部の庶務業務担当です。
犯罪発生数の統計を取ったり、分析をしたりするのが仕事です。
地味な仕事に聞こえますが、犯罪の分析は非常に重要な仕事で、昨今その重要性は高まっていると言えるでしょう。
また、若手の刑事の研修や教養を行うのもこの刑事総務課です。
捜査第一課 殺人事件や強盗事件の捜査を行う課
捜査第一課で取り扱う犯罪は、殺人、放火、強盗といった犯罪です。
いわゆる「強行犯」と呼ばれる凶悪犯罪の捜査を行います。
各警察署でこうした凶悪犯罪が発生すると、本部から捜査第一課の捜査員が応援に来てくれます。
捜査第二課 汚職事件や知能犯捜査といえばここ!
選挙違反の捜査や、告訴・告発事件、公務員の汚職事件の捜査を行うのが捜査第二課です。
詐欺等の知能犯罪の捜査もこの部署ですね。
刑事課の中でもちょっとインテリっぽいイメージの部署でもあります。
捜査第三課 いわゆる泥棒の捜査はここ!
捜査第三課は窃盗事件の捜査をメインに行います。
泥棒を捕まえる捜査と言えば、牛乳とアンパン持って張り込みをする人たちのイメージでしょうか?
捜査共助課 指名手配犯の捜査や道府県との連絡役
指名手配犯の捜査を専門に行うのが捜査共助課です。
お恥ずかしながら、yotaroは警視庁の組織規則を見るまで「捜査共助課」という課があることを知りませんでした。
yotaroの居た県警だと、捜査共助課の業務は「刑事総務課」あたりで行っていました。
こうした指名手配犯の捜査に特化した課があるのは、大組織である警視庁の強みですね。
鑑識課 いわゆる鑑識活動や検視(死体捜査)を行う課
指紋を採取したり、DNAを用いた捜査を行うのがこの鑑識課です。
科捜研という部署を聞いたことはありませんか?
科捜研は、「科学捜査研究所」の略称で、刑事部の組織の一つですね。
ドラマや漫画だとちょっと変人が多い?イメージの鑑識課ですね。
検視(死体捜査)をメインで行うのもこの部署になります。
あれ?マル暴は刑事部じゃないの? 警視庁には「組織犯罪部」という部があります
ここまで警視庁の刑事部について述べてきました。
しかし、刑事警察に詳しい人は「あれ?マル暴は刑事部じゃないの?」と思ったかもしれません。
マル暴は、いわゆる組織犯罪対策や暴力団などの犯罪捜査を行う刑事です。
しかし、警視庁の組織規則の刑事部に、組織犯罪対策に関する部署は記載されていません。
警視庁には「組織犯罪部」として刑事部から独立した大組織がある
警視庁の組織では、組織犯罪対策関係の部署は「組織犯罪部」として独立しています。
だいたいの県警では、「刑事部」の中に「組織犯罪対策課」があったり、「捜査二課」の業務として組織犯罪の捜査が行われています。
さすが警視庁、組織犯罪の撲滅に特化した部があるということで、頼もしい限りですね。
刑事課の種類や仕事は多種多様!各県警によって組織割の違いもあります
警視庁の組織規則を元に、刑事課の種類や仕事について述べてきました。
皆様が刑事課と聞いて想像していた仕事もありましたでしょうか?
実際の組織規則を元に話をしたことで、少し固い説明になってしまっていたら申し訳ありません。
何度も言いますが、警視庁は非常に大きな組織であるため、それぞれの課についても細分化されています。
各県警によって、どういった課があるかはそれぞれですが、おおよそこれに近い実態だと思われます。
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