こんにちは、元警察官のyotaroです。
今回は、私が現場で見てきた警察犬についてお話します。
警察犬、ちょくちょくニュースでお手柄記事を見かけますよね。
行方不明だった人を見つけたり、証拠品を見つけたり・・・
こうしたお手柄記事ばかり見ていると
「全部警察犬で良いんじゃね?」と思いませんか?
実際そう上手くいかないんですよ。
警察犬が活躍するためには条件がある! 臭いを辿るためには
お手柄ばかり報道されますが、警察犬も万能ではありません。
むしろ、能力を発揮できないシチュエーションの方が多いくらいです。
だいたい以下の条件下でないと、なかなか能力を発揮できないようです。
捜索対象の人や物がそんなに離れていない
捜索対象である人や物が、失踪現場からそれほど離れていないことが条件です。
距離が遠くなるにつれ、臭いを辿ることが難しくなるみたいです。
また、途中で車で連れ去られたりしている場合は、連れ去られたと思わしき場所で留まってしまうみたいです。
臭いを辿れるのは徒歩圏内と思った方が良いですね。
失踪から時間が経っていないこと 雨は天敵!
当然ですが、失踪から時間が経てば経つほど臭いを辿るのは難しくなります。
車の通りや他の通行人の臭いなど、ノイズが増えてしまうからです。
また、失踪直後に雨が降ってしまうと最悪で、臭いが変わってしまい発見の望みが薄くなってしまいます。
犬より先に歩いて行く!?面白い警察犬訓練士の話
私が現職だった時の話です。
行方不明になったお爺ちゃんの捜索のために、これまたお爺ちゃんの訓練士と、ベテラン警察犬が派遣されてきたことがありました。
行方不明者が使用していた枕カバーを警察犬に嗅がせたものの、警察犬の反応は薄い様子。
とりあえず失踪場所付近をうろつきますが、途中で困って座り込んでしまいます。
すると何を思ったのか、訓練士のお爺ちゃんが
「こっちだぞ!?」
等と言って、警察犬を先導し勝手に歩き始めたのです。
「警察犬じゃなくて訓練士が探してるじゃねーか!」
と警察署内でも大いに話題になりました(笑)
さらに、捜索中に行方不明のお爺ちゃんが家に帰ってきて、無事発見というオチまでつきました。