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警察庁が令和5年中の警察官・警察職員の懲戒処分件数を発表!不祥事が多い県警は?

この記事を書いた人
yotaro

警察歴8年、元某県警の巡査部長。
結婚を機に転職し、今は別の仕事をしています。
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こんにちは、元警察官のyotaroです。

警察庁が令和5年中の警察官・警察職員による懲戒処分の件数を発表しました。

警察官と警察職員の懲戒処分266人、セクハラなど「異性関係」が89人…昨年1年間

警察庁は22日、昨年1年間に懲戒処分を受けた全国の警察官と警察職員が、前年比10人減の266人だったと発表した。内訳は免職42人、停職54人、減給122人など。処分理由はセクハラなどの「異性関係」が最多の89人で、「窃盗・詐欺・横領など」58人、「交通事故・違反」48人だった。行動制限の緩和を受け、飲酒中や飲酒後に起きた事案の処分者が、前年より30人増えて66人に上った。

警察官と警察職員の懲戒処分266人、セクハラなど「異性関係」が89人…昨年1年間(読売新聞オンライン) – Yahoo!ニュース

報道によれば、令和5年中に懲戒処分を受けた警察官・警察職員の数は266人とのことです。

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懲戒処分とは?

警察官の懲戒処分は、国家公務員法及び地方公務員法により定義されています。

上から処分が重い順に並べると以下の通りです。

①免職・・・クビ、退職金も出ない。

②停職・・・仕事に一定期間来れなくなる。期間中は給料も出ない。

③減給・・・一定期間給料が減額される。

④戒告・・・県警本部長に怒られる。昇任やボーナスの額に悪影響。

上記以外にも内規で定められるものとして、

・訓戒

・本部長注意

等の処分があります。

今回警察庁によって公表された懲戒処分者件数は、この①~④までのものであり、内規による懲戒処分者は内訳に含まれていません。

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令和5年中の懲戒処分の主な理由 最も多い不祥事は?

令和5年中に発生した懲戒処分266件の内訳は下記のとおりです。

令和5年中の懲戒処分者数について|警察庁Webサイト

最も件数が多いのは「異性関係」が89件であり、不祥事全体の3割を占めています。

次いで「窃盗・詐欺・横領」が58件、「交通事故・違反」が48件と続きます。

この不祥事理由トップ3は、職務上のものというより、私生活上のものですね。

全体的な傾向として、私生活上の問題における処分が多いことが見受けられます。

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令和5年中に不祥事・懲戒処分の件数が多い県警ランキング

警察庁では、県警ごとの懲戒処分者件数も公表しています。

単純に不祥事発生件数が多い順に並び変えると以下のようになります。

区分免 職停 職減 給戒 告合 計
愛 知329721
千 葉449219
大 阪3310319
警視庁3211117
福 岡237315
埼 玉129113
神奈川23813
兵 庫215412
静 岡3328
広 島437
令和5年中の懲戒処分者数について|警察庁Webサイト

不名誉な不祥事件数1位は、愛知県警の21件。次いで千葉県警の21件、大阪府警の19件と続きます。

とはいえ、上位に来る県警はいずれも人口も多く警察官の数も多い県ばかりです。

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不祥事の割合が高い県警ランキング

そこで、各県警の警察官の定数を懲戒処分の件数で割ることで、警察官の何人に1人が不祥事を起こしているのか?

各県警ごとにを数値を求めてみました。

不祥事件数警察官の定数X人に1人
徳島県51,535307
沖縄県72,594370.6
島根県41,495373.8
長崎県73,042434.6
熊本県73,067438.1
富山県41,933483.3
秋田県41,966491.5
山形県41,990497.5
鹿児島県63,004500.7
宮崎県42,008502
滋賀県42,243560.8
福井県31,709569.7
千葉県1911,444602.3
奈良県42,449612.3
愛知県2113,440640
石川県31,951650.3
栃木県53,376675.2
大分県32,063687.7
福岡県1510,965731
広島県75,123731.9
静岡県86,115764.4
山口県43,105776.3
高知県21,588794
愛媛県32,436812
埼玉県1311,335871.9
兵庫県1211,842986.8
和歌山県22,1691084.5
大阪府1921,2751119.7
長野県33,4361145.3
岡山県33,4701156.7
青森県22,3221161
神奈川県1315,5231194.1
鳥取県11,2261226
宮城県33,8311277
京都府56,4931298.6
山梨県11,6591659
岐阜県23,4691734.5
北海道610,5281754.7
福島県23,5521776
香川県11,8361836
新潟県24,1252062.5
岩手県12,1772177
茨城県24,7472373.5
警視庁1743,2722545.4
三重県13,0333033
群馬県3,386
佐賀県1,694

計算した結果、徳島県警が最も数値が高く、約300人に1人が不祥事を起こしていることが分かります。

不祥事件数ランキングでは上位だった愛知、千葉はそれぞれ約600人に1人程度が不祥事を起こしていることが分かります。

大阪も千葉に並んで19件の不祥事が発生しましたが、千葉よりも割合は低く、約1100人に1人程度の発生となります。

警視庁も不祥事件数で言えば全国4位と不名誉な数字でしたが、割合で言えば約2500人に1人程度の発生です。

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懲戒処分者の発生件数だけでは県警の質は分からない

さて、令和5年中の不祥事統計をここまで見てきましたが、一概にこの数字を以て各県警の質の良し悪しを語ることはできません。

そもそも県警によっては不祥事をロクに処分せず、隠ぺいしている可能性もあるからです。

いずれにせよ、令和5年中にこれだけの数の警察官が不祥事で処分されているという事実は何とも情けない話です。

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