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警察のネズミ捕りは卑怯!?汚い!?なぜ隠れて交通取締をやるのか?ノルマはある?

この記事を書いた人
yotaro

警察歴8年、元某県警の巡査部長。
結婚を機に転職し、今は別の仕事をしています。
警察に興味のある方や、警察官試験に興味のある方向けに情報を発信しています。
実際の現場で経験した「リアルな声」をお届けしたいと思っています。

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こんにちは、元警察官のyotaroです。

今回は普段運転をされる方や、これから警察官を目指そうと思っている方が気になると思われる

交通取り締まり(通称:ネズミ捕り笑)についてお話します。

ネズミ捕り、「警察の嫌いなところと言えばコレ!」ってくらいめちゃくちゃ嫌われてますよね(笑)

「隠れてコソコソやりやがって!」と思っている方、確かにその意見ごもっともです。

そういう意見があることは警察官だって重々承知してます。

中には、警察官が小遣い稼ぎのためにネズミ捕りをやっている、と思っている方も居るとか。

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いわゆる「ネズミ捕り」は警察官だって好きじゃないんです!!

ネズミ捕りと言うと、皆さまイメージされている通り

道路から見えないところに隠れて・・・レーダーの陰に隠れて・・・

「やべ!ネズミ捕りやってる!」

警察官に気づいた頃にはもう遅くて・・・・

笛を吹かれて「アウトーーーーー!」

って感じですよね。

この取り締まりの方法、何度も言いますがぶっちゃけ警察官だってあまりやりたくないです。

取締りを受けた市民から嫌味を言われる機会も多いですからね。

「交通違反は認めるが、やりかたが気に入らねえ!」と率直に言われたこともあります。

警察的にも、物陰に隠れてコソコソやるよりも、堂々とパトカーで走行中にサイレン鳴らして追いかける方が格好いいですからね。

実際yotaroもパトカーでの取締りの方がアドレナリンが出るので好きでした。(※これは個人差はあります。)

それなら何でネズミ捕りなんてやってるんですかね?

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汚いと言われてもネズミ捕りをやる理由:ネズミ捕りは効率よく交通違反の検挙実績(切符の件数)を挙げやすい方法であるため

理由はこれに尽きます。

ネズミ捕りは、限られた人員、時間の中で最も簡単に目に見えた検挙実績(切符の件数)を挙げる方法だからです。

費用対効果、時間対効果が優れた方法なんですね。

ネズミ捕りは、当然ですが交通違反の発生しやすい場所で行われます。

なおかつ、交通違反した車両を道路脇などに引き込みやすいと理想的ですね。

交通量が多すぎたり、停車させる場所が無いところだとネズミ捕りをすることで交通の安全を阻害してしまいますからね。

ネズミ捕りで検挙した一時停止違反の実績も、パトカー走行中に目撃して追尾して検挙した一時停止の実績も同じ1件の検挙に変わりがありません。

そうであるならば、パトカーでの交通事故のリスクを犯して取締りをやるよりも、ネズミ捕りで比較的安全な方法で検挙実績を挙げたほうが無難なわけですね。

県警によっては、パトカーで追尾しての交通取締りをほぼやらないってところもあるそうです。

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交通取り締まりに明確なノルマは無い!けど・・・

一応、各警察署の交通課で、ある程度交通取締の目標値を設定したりはしています。

だいたい前年度の件数からちょっと増えるくらいを目標として設定します。

警察署としての目標はもちろんですが、警察官一人一人もある程度交通取り締まりの件数を目標値として設定します。

しかし、達成が見込めないからと言って、無理やり年度末に交通取り締まりを休日返上でやらせたりすることは今はほとんど無いでしょう。

あえて「ほとんど」といった言い回しをしたのは、ぶっちゃけ職場のボス(署長やら課長)次第だからです。

優しい署長や課長であれば、無理に数字を挙げなくても大丈夫です。

せいぜい小言を言われるくらいで済むでしょう。

しかし、パワー系の署長や課長だと、事実上のノルマとして課せられるのは容易に想像できます。

休日返上でやらされることもあるでしょうね。

「どこそこの警察署の取締りは厳しいけど、あそこの警察署は見逃してくれる」

なんて話を聞いたことがあるかもしれませんが、厳しい警察署のとこはボスがパワー系なのかもしれません(笑)

もちろん、交通取り締まりに従事する警察官によっても厳しいとか甘いとかは変わってきますので、大まかな傾向として参考にしてください。

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交通違反の「防止」は評価されない

現職中ずっと思ってたのが、

「交通違反で検挙するよりも、未然に違反を防止することも大事なんじゃないか?」

ということです。

警察官が姿を見せることで、未然に防げる交通違反はたくさんあるはずなんです。

運転中、パトカーの姿を見ると、何も悪気が無くてもちょっと緊張感を覚えませんか?

隠れてコソコソやる取締りには、どこか腑に落ちなかったりすることはありましたね。

自分がやっていることは、本当に市民のためになっているのだろうか?

警察官だって、疑問に思うがあります。

しかし、警察の組織目線で言うと、その人の頑張りを評価する上で、最も分かりやすいのが検挙実績なのですね。

いくら未然に違反を防止したところで、数字に表れないものは評価してもらえないのです。

それ故に、警察官は嫌々ながらもネズミ捕りに精を出すわけですね。

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