こんにちは、元警察官のyotaroです。
所有者がわからない車があった場合、
「警察にナンバーを問い合わせれば車の所有者を教えてくれる」
といった話を聞いたことがありませんか?
私が現職の頃も「ナンバーを教えるから車の所有者教えてくれ」といった相談が何回かありました。
実際のところはというと・・・
警察が車のナンバーの照会結果を教えることはできません
結論から言ってしまうと、警察がナンバーの照会結果=持ち主の情報を個人に教えることはありません。
例えば、あなたの所有する土地の駐車場に、無断で駐車している車両が居たとしましょう。
警察に通報すれば、ナンバーから所有者を特定し、移動するように連絡してくれますね。
しかし、判明した車の所有者に関する情報は決して教えてくれません。
本来であれば、私有地である土地の問題であれば、土地の所有者が対応するのがスジ
だからです。
あくまで警察は、駐車トラブルの解決のために力添えをしてくれるだけです。
もちろん、 勝手に止めた人に対して、 警察から罰金を支払わせるように仕向けることもできません。
車のナンバー照会は陸運局に問合せましょう
本件のような理由であれば、土地の所有者が陸運局でナンバー照会をし、 連絡先を知ることができます。
ただし、陸運局の照会は色々と必要な書類があるためよく確認しましょう。
警察が相手を教えてくれるのは事件捜査の時だけ
ただし例外として、警察が相手に関する情報を教えてくれる時があります。
それは、あなたが犯罪の被害者である事件が発生した時ですね。
普段警察はどんな時にナンバー照会をしているのか?
車両に違和感がある時や盗難車両の疑いがある時
職務質問や交通指導取締りの時、車両に何らかの不審点ががある場合にナンバー照会を行います。
警察が無線でナンバーを照会すると、所有者情報に加えて盗難車両に関する情報も教えてもらえます。
当て逃げやひき逃げ事件の被疑車両を割り出すため
当て逃げ事故で、 相手の車両が判然としない場合にもナンバー照会を行います。
ナンバーが完全には分からなくても、読み取れた一部の数字だけでも被疑者車両を絞り込むことができ るからです。
一般の方が陸運局でナンバー照会をするときは、こうした曖昧な数字での照会はできません。
この方法はあくまで警察の犯罪捜査だけに認められている手法です。
不正な目的でナンバー照会をする警察官も・・・
警察官が照会したナンバーは、後日必ず上司や他部署からのチェックが入ります。
一件ずつ、照会の日時、場所、目的が確認されているため、不正な目的の照会は割とすぐにバレます。
私が居た県警でも、 ストーカー目的でナンバー照会をしてクビになった警察官がいました。
警察の不祥事の中では割と定番?なのがこの不正照会です。