こんにちは、元警察官のyotaroです。
今回は、警察組織と裏金の問題についてお話します。
若い人はあまりご存知ではないと思いますが、警察はその昔、裏金問題で社会から糾弾されたことがありました。
裏金というのは、表に出てはいけない、不正な方法で捻出された金のことですね。
私自身、恥ずかしながら警察になる前は、裏金があったことすら知りませんでした。
しかし、退職間際のベテランの人達曰く、
「どこの警察署にも普通に裏金は存在していた」
とのことで、非常に驚かされたことがあります。
近年だと、北海道警裏金事件が最も有名なようです。
今回は、そうしたベテランの人達から聞いた話を元に、警察の黒歴史である裏金のことについて話していきます。
昔は各警察署ごとに裏金が存在していた!
今から考えると信じられないことですが、
警察組織内の「公然の秘密」として、裏金は存在していたのです。
その裏金はいったい何のために使われていたのでしょうか?
裏金は警察署長への餞別のため!!
信じられないことに、裏金の行き先は警察署長の懐だったそうです。
裏金を作るのは主に副所長。
署長のためにせっせ、せっせと裏金を作るのが副所長の仕事だったとか。
署長はその裏金の見返りに、副所長を上の階級やポストに引き立ててやるんだそうです。
裏金の作り方 カラ出張や捜査費のカラ計上!
裏金の作り方としては、
・カラ出張
・捜査費のカラ計上
が主流だったそうです。
今の時代では考えられない、やったら一発でクビですね。
全く内部監査が機能していなかった時代だから出来たことなのでしょう。
大らかというか杜撰というか・・・
警察改革以降、裏金は徐々に衰退
平成12年頃から、相次ぐ警察不祥事の対策として、国全体を挙げて警察改革が推し進められました。
この警察改革以降、会計監査も厳しくなり、徐々に裏金は姿を消していったそうです。
この令和の時代、未だに裏金が存在するような警察署はどこにも無い・・・はずです。
裏金があった時代を知る人の言葉
最後に、退職間際のベテランが言っていた話を紹介して終わります。
「昔はね、みんな署長になりたがったんだよ。
なぜかって、退職金と同じくらいの裏金がもらえたからね。
副所長は署長のために裏金を作る。
署長は副所長の頑張りに応えて、副所長の出世の面倒を見る。
こういうのがまかり通ってた時代があったんだよ。
今は署長になってもなんにも良いことないよ。
責任は増えるし、国家公務員扱い(※署長=警視以上の階級は国家公務員扱いになる)になって給料は安くなるし、超過勤務手当も出ない、当然裏金も無い。
同い年の警部の方が給料もらってるんじゃないかな?
何のお咎めも無しに、逃げ切った先輩たちはずるいよなぁ」