こんにちは、元警察官のyotaroです。
先日、静岡県警で不祥事が相次いでいるといった記事を書いたばかりでしたが、舌の根の乾かぬ内にまた不祥事が発生したようです。
警視庁、静岡県警の警察官を逮捕 酒酔い状態で署員に暴行の疑い
酒に酔って警察官に暴行したとして、警視庁渋谷署が26日に、静岡県警の20代の男性警察官を公務執行妨害容疑で現行犯逮捕していたことが捜査関係者への取材で判明した。
捜査関係者によると男性警察官は26日夜、東京都渋谷区内のビルで、渋谷署の男性署員に対して蹴るなどの暴行を加えた疑いが持たれている。男性警察官は当時、酒に酔った状態だったとみられる。
https://mainichi.jp/articles/20230828/k00/00m/040/003000c
なんと酔っぱらって警視庁の警察官に暴行を加え、逮捕されたとのこと。
静岡県警で相次ぐ不祥事!不祥事は氷山の一角という見方も【元警察官の所感】
先日の記事で「ハインリッヒの法則」について言及し、
「静岡県警は他にも多くの不祥事が水面下に潜んでいる」
と述べましたが、案の定といった結果になってしまいました。
酒酔い状態=正常な歩行が不可能な状態
ちなみに今回、逮捕された静岡県警の警察官は「酒酔い状態」であったとのこと。
この警察が言うところの「酒酔い状態」は、「正常な歩行が不可能な状態」である状態で、相当酔っぱらっていることを示します。
通常、こうした酔っ払いは警職法に基づき保護して警察署に連れて行き、朝まで保護室にぶちこんで終わりです。
ちょっと酔っ払いに小突かれたくらいでは、公務執行妨害なんてやりません、後始末が面倒ですからね。
しかし、今回はわざわざ公務執行妨害で逮捕しています。
よっぽど静岡県警の男が、警視庁の警察官に酷い暴行を加えたのでしょう。
静岡県警は何の対策も行ってこなかったのか?
7月に3人もの警察官が逮捕される不祥事を起こしながら、静岡県警は何の対策も行っていなかったのでしょうか?
また、不祥事対策として実際にどんなことが出来るのでしょうか?
元警察官として、考えられる措置を挙げてみます。
部下の身上指導の徹底
警察組織では定期的に部下の身上指導といって、不祥事防止のための個別面談を行っています。
この面談を、緊急で全職員に行った可能性が考えられます。
とは言え、身上把握にも限界はありますので、やったからといって不祥事は防げません。
平気で身上指導の際に嘘を付く警察官もいます。
逮捕事案の事例検討会
立て続けに発生した不祥事について、各警察署で検討会を行わせている可能性があります。
事例の一つ一つについて、
なぜ不祥事が起きてしまったのか?
起こさない方法は無かったのか?
などを検討します。
こうした検討会は度々警察組織で行われており、その都度規律の引き締めを図っています。
各所属に当面の間飲酒会合の禁止などの措置
不祥事で足元を救われやすい時期だから、
「しばらくは酒飲みはせず、大人しくしとけよ」
といったお達しが全所属に出ている可能性があります。
お酒の場は不祥事が起こりやすいからです。
逆にそういった指示があったから、静岡県内で飲まずにわざわざ東京で飲んでいたのかも・・・?
今度どのような再発防止策を検討するのか!?
7月の3人逮捕に引き続き、8月も逮捕者が出てしまった静岡県警。
警察組織として危機的状況にあると言えるでしょう。
現場レベルでどの程度危機感を持っているのかは不透明ですが、本部の監察課を中心としたお偉い方は相当危機感を持っているはずです。
その危機感を組織の末端までどうやって伝えていくか?
従来の不祥事防止策では不足しているのは明らかなので、今後の静岡県警の動静に注目しましょう。