こんにちは、元警察官のyotaroです。
今回は、ネットの一部で言われている
「警察官に高卒で入るとデメリットがある」
という噂について、 本当にデメリットなのか?検証していきたいと思います。
なお、私自身は高卒採用でなく大卒採用ですが、視点なので参考にしてくださいませ。。
一般的に言われる警察に高卒で入るデメリット
ネットで言われている、高卒で警察組織に入ることによるデメリットを挙げてみましょう。
同い年の大学生と比較して遊べない
高卒で警察学校に入った人が、警察学校や現場でヒイヒイ言っている頃、同い年の大学生はキャンパスライフを満喫していることでしょう。
バイトやサークル活動をしたり、旅行に行ったり勉強したり・・・
同い年の友達が髪を染めたりパーマをかけているなか、こっちは黒髪短髪スポーツ刈りです。
大学生が海外など自由に旅行に行っている中、警察学校生は近所のスーパーへの外出すら申告制です。
キャンパスライフを楽しめなかった、ということで若干大卒コンプレックスの同僚もいました。
実際にキャンパスライフを経験できなかったことで、なおさら大学生活への憧れが膨らんでしまうようです。
大卒よりも昇任に必要な経験年数が長い
大卒であれば、2年の経験、つまり警察官3年目には巡査部長試験を受けられます
一方 高卒だと4年の経験、つまり警察官5年目にならないと巡査部長試験を受けることができません。
参考:広島県警HP
広島県警察トップ > 求人・採用試験情報 > 採用後・勤務制度・処遇・組織 > よくある質問 > 昇任制度
昇任制度
昇任試験の受験資格取得年数は,高卒,短大卒,大卒で区分されており,例えば大卒の場合は,採用後2年で巡査部長,巡査部長在級2年で警部補,警部補在級4年で警部の受験資格が得られます。学歴に関係なく新卒者の場合,最短では28歳で警部補,33歳で警部となることができます。つまり実力さえあれば学歴に関係なく,誰でも上位の階級へステップアップができるのです。
https://www.pref.hiroshima.lg.jp/site/saiyou/010-saiyou-shounin.html
後輩として入ってきた大卒の警察官に、先に昇任されてしまうことがあるのです。
デメリットを前向きに検証
さて、上記にあげたデメリットですが、 少し前向きに考えてみましょう。
必ずしも、デメリットには感じなくなるかもしれません。
遊べない 同年代大学生より社会人として成長できる
さすがに同い年の大学生と比べてしまうと、遊べないのは無理もありません。
私には、仲の良い高卒の先輩(もちろん年下です)が居ました。
先輩とはよく飲みに行きましたが、事あるごとに
「同い年の大学生が羨ましい」
と愚痴をこぼしていました。
遊べないのは確かですが、大学でロクに勉強せず遊んでいる学生より、高卒で厳しい警察組織に飛び込んだ子の方が逞しく成長できるでしょう。
そんなようなことを言って先輩を励ましていました(笑)
大学生が卒業する22歳になった時、高卒で入った人は圧倒的に社会人として成長しているはずです。
昇任するまでの経験年数が長い→じっくり現場で経験を積める
大卒では採用から3年目に巡査部長の試験を受けることができ、年齢にして26歳で巡査部長になれます。
しかし、ぶっちゃけ3年やっただけで巡査部長なんて荷が重すぎるんです!
その点高卒は、 採用から5年目に試験を受けることができ、年齢にして24才で巡査部長になれます。
3年しか実務を経験していない26歳と、5年経験した24歳だったら、実務経験長いが24歳の方が少しは安心しませんか?
私は大卒側だったからこそそう思います。
昇任するまでの経験年数が長い、というのは昇任までじっくり経験を詰めるメリットですらあると思います。
警察は高卒でなるのがコスパが良い
個人的な意見ですが、 警察官は高卒でなる方が圧倒的にコスパが良いです。
4年間の学費を節約したうえで、仕事をして稼ぐことができますからね。
警察官一本で生きていく覚悟であるならば、大卒である必要性は全くありません。
私自身、大卒で警察官になりましたが、正直大卒であることのメリットはほぼ感じたことがありません。
階級と実力が物をいう警察社会
大卒を出ているというのは諸刃の剣でもあり、あまり優秀でない場合は
「あいつ大卒なのに仕事できないのか」
と揶揄されてしまいます。
警察組織には、高卒大卒関係なしに優秀な人、ポンコツな人がそれぞれ存在しています。
学歴よりも、階級と実力がモノをいう、 警察組織は極めて単純明快な組織ですね。