こんにちは、元警察官のyotaroです。
今回は、「逮捕歴があると警察官になれるのか?」
「逮捕歴が採用に影響するのか?」
といった疑問ついてお答えします。
逮捕歴があっても警察官になりたい、という方にとっては厳しい話になってしまいますがご了承 ください。
逮捕歴があると採用試験で落とされる可能性が高い
結論ですが、 逮捕歴があると採用試験で落とされる可能性が極めて高いです。
警察の人事は、採用前にほぼ確実に採用候補者の犯歴照会・身辺調査を行っており、採用の判断材料にしています。
そもそも逮捕歴があっても警察官採用試験を受けられるのか?
公務員試験は誰でも受験できる、という性質のものではありません。
逮捕歴がある、というだけで門前払いの可能性もありますよね。
実際に警察官採用試験のの受験資格を確認してみましょう。
令和5年度警視庁採用サイト
受験資格
年齢及び学力
類別ごとに次表のいずれかに該当することが必要です。
Ⅰ類(大学卒業程度) 昭和63年4月2日以降に生まれた人で大学(学校教育法による大学(短期大学を除く。))を卒業又は令和6年3月までに卒業見込みの人 昭和63年4月2日から平成14年4月1日までに生まれた人で大学卒業程度の学力を有する人 Ⅲ類(高校卒業程度) 昭和63年4月2日以降に生まれた人で高校(学校教育法による高等学校)を卒業又は令和6年3月までに卒業見込みの人 昭和63年4月2日から平成18年4月1日までに生まれた人で高校卒業程度の学力を有する人 次のいずれかに該当する人は、受験できません。
https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/saiyo/2023/recruit/info-police.html#requirements
- 1 日本国籍を有しない人
- 2 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わるまで又はその執行を受けることがなくなるまでの人
- 3 東京都職員として懲戒免職の処分を受け、当該処分の日から2年を経過しない人
- 4 日本国憲法施行の日以後において、日本国憲法又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを主張する政党その他の団体を結成し、又はこれに加入した人
- 5 平成11年改正前の民法の規定による準禁治産の宣告を受けている人(心神耗弱を原因とするもの以外)
採用試験の案内には、 「禁固以上の刑」を受けたものは受験できないことになっています。
逮捕歴があっても、禁錮以上の刑を受けていなけば受験できる、と読めますよね。
しかし、こうした記載があるということは、警察が受験者の前科前歴を調べていることの裏付けでもあります。
受験できたとしても、逮捕歴がある人を採用するかといえば、かなり厳しいでしょう。
不起訴・起訴猶予の場合も厳しい
逮捕された結果、不起訴になった方も居ると思います。
しかし、不起訴と一言で言っても、様々な理由があります。
完全に嫌疑が不十分であったパターンもあれば、かなり怪しいけど証拠が集められなかったパターンなど・・・
いずれにせよ、前歴があるというだけで、採用する側としては相当なリスクになります。
合格する可能性は極めて低いでしょう。
他にも受験生が大勢いる中で、わざわざ逮捕歴がある人を採用するリスクを冒す必要は無いわけです。
軽い交通違反程度なら十分警察官に合格できる
いわゆる切符を切られたことがある、程度であれば警察官に合格することは可能です。
シートベルト、信号無視、指定場所一時不停止等のよくある交通違反ですね。
実際に、交通違反の歴があっても合格している人は何人もいます。
ただし、一発で免停になるレベルの重い交通違反(飲酒運転、 無免許) の場合は、合格する可能性は極めて低いでしょう。