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書類送検は意味がない?そもそも「書類送検」とはどういう意味か

この記事を書いた人
yotaro

警察歴8年、元某県警の巡査部長。
結婚を機に転職し、今は別の仕事をしています。
警察に興味のある方や、警察官試験に興味のある方向けに情報を発信しています。
実際の現場で経験した「リアルな声」をお届けしたいと思っています。

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こんにちは、元警察官のyotaroです。

テレビで事件報道などを見ていると、「書類送検」という言葉を耳にする機会がありますよね。

この「書類送検」という用語について、

「なんとなくニュースで聞き覚えはあるけれど、どういう意味?」

と思っている方も多いのではないでしょうか。

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書類送検の意味とは?

書類送検は報道でのみ使われる用語

書類送検という言葉は、主に報道が使う言葉です。

報道で使われる文脈としては、

①逮捕には至らなかった被疑者の事件書類を検察庁に送った

②逮捕後に釈放された被疑者の事件書類を検察庁に送った

この2つの意味を示します。

といっても、ちょっと分かりにくいかもしれません。

簡単に言えば、

「警察で事件捜査したので、検察さん後はよろしくね!」

といった感じで事件を引き継ぐプロセスです。

「書類送検」は警察組織内では使われない言葉

そもそも警察組織内では、「書類送検」という言葉はほぼ使いません。

私自身もそうでしたし、刑事部の人間で「書類送検」という言葉を使っている人は1度も見かけませんでした。

警察組織内では単純に「送致」と言ったり、「検察官送致」「書類送致」といった言葉が使われます。

逮捕してる被疑者の事件だろうと、任意事件(在宅)での事件の被疑者だろうと、検察庁に事件書類を引き継ぐときは全て「送致」です。

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なぜ書類送検には意味がないのか?

「警察で捜査書類を検察官に送るだけだけなら、意味がないんじゃね?」

と思われる方もいるもしれません。

しかし、検察官に事件書類を送るのは非常に重要なプロセスです。

検察官はこの事件書類を見て、被疑者を起訴するかしないかの判断をします。

書類送検でも起訴されれば処罰を受ける=前科が付く

起訴すれば当然、犯人の処罰を求めるということになり、有罪と判断されれば前科がつきます。

不起訴若しくは起訴されても無罪であれば、処罰を受けることはありません。

逮捕されなくても起訴されて有罪になることもありますし、逮捕されても不起訴に終わることもあります。

書類送検に意味がない、と考えるのは誤解です。

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他にも色々ある報道の用語と警察の用語の違い

事件報道で使われる言葉と、警察内部で使われる言葉には若干異なることがあります。

「容疑者」と「被疑者」の使い方であったり、「現場検証」と「実況見分」などがそうです。

いずれこのブログで警察の用語について取り上げてみたいと思います。

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