PR

警察官の辛いこと・大変なところ【元警察官が教えます】

この記事を書いた人
yotaro

警察歴8年、元某県警の巡査部長。
結婚を機に転職し、今は別の仕事をしています。
警察に興味のある方や、警察官試験に興味のある方向けに情報を発信しています。
実際の現場で経験した「リアルな声」をお届けしたいと思っています。

yotaroをフォローする

こんにちは、元警察官のyotaroです。

今回は、警察官の辛いこと・大変なところについてお答えします。

人によって辛いと感じるところに違いはあると思いますので、私自身が辛いと思った経験や、同僚が大変だと話していたことを幅広くお伝えします。

警察官のブラックな労働環境についてはコチラ↓の記事で解説しています。

スポンサーリンク

警察官の辛いところ

仕事の拘束時間が長い

部署にもよりますが、警察官と言えば長時間労働です。

大きな事件や事故が発生すれば、泊まり勤務であろうがなかろうが事件処理に追われます。

逮捕事案があれば、泊まり勤務でなくても日付が変わってから帰ることも。

三交代勤務であれば、通常夜勤明けの8時30分には帰れるところ、書類作成や事件処理で帰宅がお昼過ぎなんてこともざらです。

代休無し・残業代無しの休日出勤が多い

警察官はとにかく休日出勤が多いです。

警察官は 、泊まり勤務がある関係上、平日に休みが充てられることがあります。

しかし、勤務上は休みであっても、平日であれば当然のように出勤することが求められます。

三交代勤務の場合、泊まりで溜まった書類を、非番と休日に作成するなんてことも珍しくありません。

また、大きな事件が発生すれば、当然土日も出勤することになります。

大きな事件以外にも、各種イベント対応や、選挙違反情報収集等で休日が消えていきます。

選挙情報集めで休日が潰れるむなしさ

個人的に一番納得がいかなかったのが、 選挙の情報収集のために貴重な休日が潰されることです。

この選挙違反の情報収集、一部のお偉い方以外はみんなバカバカしいと思ってやっています。

選挙期間になると、 三交代勤務だろうが日勤だろうが、休みなしで情報収集のために巡回連絡をしたり、パトロールをしたりします。

この選挙情報収集は、選挙期間中毎日署長あてに面前で報告を行います。

毎日やっていると当然、話すネタもなくなってしまいます。

そこで、ネタ切れにならないよう情報を小出しにて毎日を乗り切る、といったセコいことをやるわけです。

本当に時間を無駄にしていると感じます。

当然ですが、代休や残業代といった概念はありません。

就寝中や外出中でも呼び出しがある

休日出勤と被りますが、 警察官は退勤後や休日であっても呼び出しがあります。

呼び出しの理由は、 大きな事件・事故・行方不明事案などが主です。

他には、事案多発で人手不足、との理由で呼び出されたこともありました。

これは小さい警察署だとありがちな理由ですね。

休みの日はとにかく警察署から呼び出しの連絡がこないことを祈ることになります。

当然ですが呼び出しがある以上、休日であっても色々制限がかけられますし、自由に外出をすることすら制限を受けます。

泊まりがけの勤務がある

警察官の約4割を占める地域課の警察官は、 交代制勤務がメインです。

三日に1度、24時間勤務があります。

この交代制勤務、個人的には嫌いではありませんでしたが、勤務中に仮眠ができないと本当に身体がしんどいです。

全く休めなかった日なんかは、明らかに寿命を削ってる感のある疲れ方をします(笑)

若いうちは、泊り中眠れなても遊びにいけたりしますが、よくて30代まででしょう。

また、警察署の布団は複数人でシェアするため、人によってはそれが苦痛だという人もいました。

交代制勤務についてはコチラの記事で解説しています。

休みが取りにくい

近年警察官の採用サイトやパンフレットでしきりに

「ワークライフバランスが充実している」「有給も夏休も取りやすい」

だの謳っていますが、そんなホワイトな警察署はごくわずかでしょう(笑)

データとして「有給消化率・有給消化日数」などを持ち出しているところもありますが、この数字を鵜呑みにしてはいけません。

私が居た県警では、「署員の有給消化率」が警察署長の実績評価につながる仕組みだったらしく、仕事があるのに有休を無理やり取らされるような状態になっていました。

本来休みの土日に仕事をして、平日に無理やり有給を消化する、などめちゃくちゃなことが行われていました。

そもそも、警察官は三交代勤務当直勤務があるため、自分が休んだ分の埋め合わせを誰かがすることになります。

そういった勤務形態からも、なかなか休みが取りにくい雰囲気が醸成されています。

犯罪者や頭のおかしい人を相手にする

当然ですが、 警察官は犯罪者を相手にする職業です。

犯罪者だけならまだしも、 頭のおかしい人の相手は本当に厄介です。

警察用語で「MD」や「マル精」と呼ばれる人たちは、 相手にするだけで時間と体力が奪われていきます。

いっそ捕まえられればいいのですが、 よっぽどのことがない限り精神異常者であっても逮捕したり、精神病院にぶちこむことはできません。

こういった人たちを相手にすることで、警察官の体力と精神はすり減っていきます。

ある程度慣れる人もいますが、自ら進んで関わりたい人はいないでしょう。

命の危険を伴う現場がある

警察官は危険を伴う現場にも赴かなければなりません。

具体例として、

・交通事故現場

・刃物を持った人が暴れている現場

・クマなどの野生動物がいる現場

等ですね。

警察官をやっていると、何度もこうした現場に行くため、危機感がマヒしてくることがあります。

年に何人かは、実際に交通事故現場などで殉職しています。

感謝されることはあまりない

警察官は、人から感謝されることが多い仕事、というイメージをお持ちの方は多いでしょう。

しかし、実際に警察官をやっていて感謝される機会はあまりありません。

警察官である以上、税金をもらっている以上、何でもやって当然くらいの目で見られます。

感謝される機会があったとしても、心無い言葉で嫌な思いをすることの方が圧倒的に多いでしょう。

私自身、感謝された記憶よりも、心無い言葉をかけられたことの方が印象に残っています。

感謝されたことも間違いなくあるのですが、 良いことはあまり印象に残らないものです。

スポンサーリンク

「やりがい」や「誇り」だけでは身が持たない警察官

警察官という職業を選んだ以上、人生の大部分を仕事のために費やすことが求められます。

実際に警察官として働いていると感覚が麻痺してきますが、本当に四六時中休みであっても仕事のことが頭の片隅にある生活が続きます。

警察官の仕事の魅力について語られるとき、「やりがい」「誇り」が強調されることが多いですが、実態はやりがい搾取も良いところですね。

スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク
警察の仕事警察の組織事情